透析が必要になると、透析をするための準備の手術をしましょうと言われると思います。
をご覧ください。
当院で行っている各手術にかかる時間や体の負担についてご説明します。
①血液透析を選択された場合
血液透析を選択された場合、シャントもしくは上腕動脈表在化という手術が一般的には必要になります。
シャントは手術後、穿刺までに2週間以上開けることが推奨されていますが、出来具合によっては1週間で穿刺したりすることもあります。また、再建(もともとシャントがあった方でより上の方でつなぎなおす)場合は手術直後から穿刺可能です。
・前腕(手首に近い部位)のシャント
標準的な体型であればおおよそ35分前後となります。
局所麻酔は一番少量で済みます。術後の痛みも一番少ない部位になります。患者さんによっては術後の痛み止めが不要な場合もあることも。
・肘のシャント
前腕で出来ない場合に選択されます。標準的な体型で40-50分程度となります。
局所麻酔は前腕よりも少し多い量を使うことになります。術後の痛みは前腕よりも少しあることが想定され、術後に痛み止めを使うことも多い印象です。
・上腕動脈表在化
心臓が悪い場合やご高齢の場合に選択されます。また腎移植が近い将来確定している場合にもシャントよりもこちらを選択する場合があります。
手術時間は25分~30分程度です。
局所麻酔は前腕シャントのおおよそ2倍量を使い、術後も痛みが出やすく、痛み止め内服をする場合が多いです。
またリンパ浮腫という合併症を起こすことが稀にあり、その場合、浮腫が取れてくるまでに4週間程度の時間を要することがあります。
②腹膜透析を選択された場合
腹膜透析の手術はシリコン製のカテーテルを腹部に留置する必要があります。
手術時間自体はおおよそ40分程度になります(最近は以前よりも切開創を少なくする方法を選択しているので以前と比較して少し時間を要するようになっています)。
麻酔は全身麻酔と腰椎麻酔の2つからの選択になります。
腰椎麻酔+腹膜透析カテーテル留置の場合は手術室入室から退出まで凡そ1時間10分程度になります。
全身麻酔+腹膜透析カテーテル留置の場合は手術室入室から退出まで凡そ1時間30〜40分程度になります。
術後の痛みは麻酔が切れてくると出現し、痛み止めを要する場合が殆どです。
動いたときに生じる痛みはおおよそ3-7日程度で小さくなっていきます。早い方ですと、3日目には痛み止めが不要となっている印象です。
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