Graft in Vein法によって人工血管(グラフト)移植術の寿命を延ばす

 

透析を行っている方で人工血管が入っている方も多いかと思います。

シャントの手術をされる先生方も困っていることがあります。

人工血管で一番問題(感染を除く)になること

→「静脈の吻合部が狭窄しやすい」ということです。

 

どうしても静脈の吻合部側は乱流やグラフトによる引っ張りによる力学的な力などが働いて、内膜肥厚や血管が狭窄しやすい環境にあり、患者さんでも繰り返しPTA(血管内治療)を繰り返す方が多いかと思います。

 

従来の方法では人工血管は静脈の側面に斜めに吻合することが多いかと思います。

 

上記の手術方法だと、前述のように出口部静脈側が狭窄することが多いです。

 

私の勤めている千葉病院で現在取り組んでいる手術法が以下の通りになります。

この手術法をとることによって、乱流が激減し、人工血管の弱点である静脈吻合部側の狭窄を減らせると考えられます。

 

吻合部の手術所見が以下のようになります

そして以下がその部分のエコー所見になります。

エコー所見ではカラードップラーでも乱流がほとんど起こっていないことがわかります(血管外にドップラーが出ていない)。

 

 

以下はKaplan-Meierで、上記の手術方法を選択したときの一次開存率を示しています。

2018年のアクセス研究会(広島)で発表してきました。

このように、グラフトを血管の中に挿入する方法は標準的に行うべきと考えられます。

 

私の勤めている病院では、5mmグラフト(ストレートタイプ)を使用しています。

6mm-4mmのテーパードグラフトを使用するという発表も今回のアクセス研究会で行われておりました。テーパードグラフトの方が4mm側が静脈に挿入しやすいとして、推奨されておりました。

 

しかしながら、いま私が行っている千葉県内での長期のフォローでは、別の問題も散見されるようになっており、私見としてはできるだけストレートタイプを挿入した方がよいと考えています。

安易に6mm-4mmテーパードグラフトを用いるべきではないのではないかという考えです。

 

その問題点についてはまた項を改めてお話したいと思います。

 

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